WEB説明会で用いた資料 動画を公開しています。(2024.8.5)
夏休みの時期にZOOMを用いた入試説明会を行いました。
第1回:2024年7月24日(水)18:00-19:00 (終了しました)
第2回:2024年7月31日(水)18:00-19:00 (終了しました)
説明会では、普通のAO入試(本学では総合型選抜 Type I が相当する)と Type II 入試の顕著な違い、
本コースが求める学生像、
適性試験で課す科目とその理由、面接試験の目的、などを説明いたします。
受験を検討中の低学年の学生さん、保護者のかた、
高校や塾で進路指導に携わっておられる先生方も歓迎します。(2024.7.24)
一般選抜試験(前期及び後期日程)とは別に、特定の学科やコースを目指す受験生を対象
にした総合型入試制度です。
従来のAO入試とは全く違い、学力試験を実施し、その結果を重視した選抜を行います。
以下に、2025年4月入学生向けの試験日程(予定)
を示します。
出願期間 2024年9月12日-9月18日
第1次選考結果発表 2024年11月6日
第2次選考(適性試験・面接) 2024年11月17日
合格発表 2024年12月10日日
入学手続き 2024年12月13日-12月18日
特に工学部・応用物理工学コースでは総定員の約 1/3 にあたる 15 名をフロンティア入試
Type II で選抜し、残りを従来の一般選抜試験(前期日程及び後期日程)
で選抜します。フロンティア入試 Type II の概要は、
本学のホームページ や
WEB 概要説明会の動画 をご覧下さい。
出願資格・出題範囲など詳しくは、 募集要項 をご覧下さい。
従来のAO入試と異なり、特殊な経験や課外活動の実績などは必要ありません。 物理学に興味を持つ普通の学生が選抜の対象です。 さらに、受験生が用意する出願書類は自己推薦書だけなので、 何も特別な事前準備の必要はありません。 また、応用物理工学コースでは、一浪までの受験を認めています。 試験に合格した場合には、必ず入学していただくことになりますので、応用物理工学コースを第一志望としている方にとって 受験の機会が増えたことになります。
フロンティア入試 Type II を始めて3年になります。応用物理工学コースでは例外なく, 毎年定員15名の合格者を認定しています。
北海道大学の数物系の学科である、理学部数学科、や 理学部物理学科でも Type II に大きな定員を割り当て入試を実施します。 興味のある方は物理学科Type II HP をご覧下さい。
個別入試前期日程「総合入試」に合格した学生は、何を専攻するかを決めずに入学し一年後にそれぞれの分属先を選択します。 特に最近、生命科学系の学問を志す学生の割合が高く、数学物理系の学問を志望する学生の割合が低いという傾向があります。 つまり、北海道大学で数学・物理学を勉強することを希望しても、その機会が得られない学生が存在することを意味しています。 「総合入試」という制度は、科学的指向性のはっきりとした学生の要求を満たすことが出来ていないのです。 工学部応用物理工学コース、理学部物理学科、理学部数学科では、これら数学や物理に重点をおいた科学分野を 目指す高校生に、あらたに門戸を開くことを目的として Type II 入試を実施します。
後期日程の個別入試から、応用物理工学コースに進む場合にも、すこし複雑な事情があります。 学生は、応用物理・応用化学・応用マテリアルの3コースからなる「応用理工系学科」の枠組みで選抜されるために、 「応用物理工学コース」に至るまでには、さらに一段階の選抜過程があります。 フロンティア入試 Type II は、「工学部応用物理工学コース」「理学部物理学科」「理学部数学科」 という3つの数物系学科へのかなり太い直通ルートにあたります。
工学部応用物理工学コースと理学部物理学科の違いをよく聞かれます。実はこの二つの学科の主要な必修科目 はほぼ重なっており、学部で学ぶことの出来る内容に大きな差はありません。大学院における研究分野の違いをイメージしていただけるように 図にしてあります。どちらの場合も物性物理学が大きな割合を占めています。 理学部では、素粒子論・宇宙論・原子核理論・天文学がこれに加わります。その一方工学部では、ナノサイエンスや光エレクトロニクス などがこれに加わります。これらのうちどの分野を例にしても、その中には極めて多様な研究領域が広がっています。
数学は参考書に載っているような典型問題の演習をしっかりやりましょう。共通問題は答えだけを記入するスタイルなので、 軽微なミスでも許されません。とにかく素早く正確に処理することが重要です。 物理は、重要な関係式を導出できるようにしておくとよいでしょう。式変形の意味、物理的なイメージを考えながらやると良いです。 また、全記述式はあまり慣れていないと思いますが、とにかく思考の流れを丁寧に、かつ簡潔にまとめる意識が大切です。 配点は低いですが、出願の際に提出する「自己推薦書」の執筆を通じて、自分が研究したいことについて深く考え、 興味のある分野に対する熱意を燃やし、普段の勉強、そして大学入学後の学びのモチベーションへと繋げられるといいと思います。 自己推薦書は試験で要求されたから記す書類としてではなく、自己啓発としてのツールとしても活用していただきたいです。
北海道大学が第一志望で物理に興味がある、北海道大学で物理を学んでみたいと思う学生さんは、 是非試験に挑戦して下さい。失うものなんて何もありません。 たとえ合格しなくても、本番の試験を 受けた経験は、その後に控える共通テストや各大学が実施する個別試験に臨む際の財産となります。
試験の科目は数学と物理だけですが、それ以外の科目が要らないというわけでは ありません。世の中で必要とされる人に不可欠な資質である「説得する力」を例に説明しましょう。 昨今、説得する相手が外国人という場面は珍しくなく、世界共通語としての英語の能力を充実させねばならないことは 想像に難くありません。 説得する相手の歴史的・文化的背景を知っていれば、相手との接点を見つける材料が増えるとは思いませんか? ある地域の地政学的な把握は、逆に自分の生まれ育った地域の特徴を知る鏡ともなります。 また、相手がよく知ってるかもしれない、絵画、文学、音楽などの芸術作品に親しんだことはなかったでしょうか? 科学の分野では、文章によって誰かを説得する機会がしがしばです。 正確な日本語を操って、程よく修辞の効いた文章を書くことが出来ますか? 説得するためには、まず「相手の立場に立って相手の言葉を聴き、意見の背景を理解する」ことが必要です。 なぜならこれが出来てはじめて、こちらの話を聞いてもらう機会が芽生えるからです。でも、それが出来ますか? 説得することは相手と久しい信頼関係を築く事に他なりません。しかし、言葉、宗教、習慣など何もかもが自分とは異質な 相手とどう向き合えばいいでしょうか?
もしあなたが Type II 入試に合格されたなら、入学までの間に、将来にわたって自分をどう磨くべきか考えたらいかがでしょう? 実をいうと、上述の事柄に至るヒントは少なからず、高校の教科書に載っていたりします。試験の点を稼ぐために、 英単語や熟語を詰め込んだり 歴史的事件の主人公や年号を暗記するのは苦痛ですよね。 でも、本当はあなたの未来を豊かにするために高校で学んだはずなのです。 大学では多様な学問を、より深く学びます。どう学べば、自分を幸福にするという本来の目的にかなうのでしょうか? 北海道大学のキャンパスには、あなたにとっての正解に近づけるような経験や出会いがきっとあるはずです。
主な必修科目講義名「応用数学」「力学」「熱力学」「電磁気学」「量子力学」「統計力学」「光物理学」「固体物理学」... が示すとおり、学生はまず基礎物理学の深い理解を目指します。 教科内容の確実な定着のために「演習」が併設されおり、学生はしっかりとした「知的体幹」を鍛えます。 これらの基礎科目で学ぶ内容は時を経ても色褪せる事はありません。 その上に「量子技術と量子物性」「光エレクトロニクス」「複雑系の科学」「極低温物理学」..など多様な選択科目を用意し、 学生は応用物理学の広範な研究領域を垣間見ることになります。 また「学生実験」では、技術を用いて自然を観察することを学びます。
応用物理工学コースにおける教育カリキュラムの紹介は こちらです.
4年生になると13研究室のいずれかに配属され、卒業研究に取り組みます。応用物理工学コースでは、 「ナノテクノロジーで量子状態を操る」「光学技術を用いて見えないモノを可視化する」という新技術の開発や、 新しい機能や高い付加価値を持つ物質の創成を行っています。その一方で、物理現象の発現機構や その背景をなす数理構造の解明を目指すなど、理学的指向の強い研究も行っています。 多様な研究分野が互いに刺激し合うことで、新しい研究領域を開拓するのも応用物理学の使命です。
工学部の広報誌 「えんじにあRing」には、 応用物理の教員や学生による研究紹介記事が多数掲載されています。
量子力学入門、 私のEureka、 変なモノ、 低温の工学、 レーザーでナノらせん、 研究ライフをぶっちぎれ、 未来を照らす フロンティアを切り拓く若い力応用物理工学コースを卒業する学生の約8割が大学院修士課程へ進学します。学部を卒業あるいは修士課程を修了した学生の 就職先は、電子機器・新素材などのメーカーやIT関連企業から金融業までとても広範な業界に及んでます。 数学物理学系の諸学科を卒業した学生の特色として、原理的・論理的に思考する能力が挙げられます。 こうした能力を持つ人材は、どの業界でも必要とされるため、応用物理工学コースは 世の中の 景気動向に左右されない堅調な就職実績を長期にわたって持続しています。
メールでお問い合わせください。
浅野泰寛(応用物理工学コースType II入試担当)
asano_at_eng.hokudai.ac.jp
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